梅雨明けを待ってマンションの外階段の清掃を行った。
水道ホースを3階まで上げて水を撒きながらデッキブラシで床を磨く。
再度水をまいてカッパキで仕上げる。
暑いながらも2階、1階と進めて外階段1つ分を終えたところで突然の立ち眩み。
頑張ってもう1つの階段清掃開始。
また3階までホースを引っ張り上げで作業を始めたらまたもや立ち眩み。
少し休憩を入れたものの2階部分を終える頃に立っていられなくなってしまった。
這うように1階に降りて水分補給して日陰で小休止
小休止の筈が立てない
目眩と倦怠感
まさに熱中症の初期段階である。
座り込みながらボーッと考えた。
真夏と言えば部活の夏合宿。
高校1年から2年の春まで在籍したボート部。
当時は練習中の水分補給が禁止されていた。
1500メートル漕いだ後の小休止の度に顔を洗う振りをして青い藻の浮いた相模湖の汚くて臭い水を飲んだっけ。
その後入った応援団 真夏に学生服で応援
学生服のまま頭からバケツの水をかぶって応援していたなぁ
大学の柔道部では風の通らない道場で投げられて 締められて 関節決められて本当に苦しかった
合宿所の食堂に張ってあった最寄り駅の時刻表を同期の仲間と眺めながら何時の電車で逃げようなんて話を毎日繰り返していた
でも逃げるはずの夜になると疲れ果てて逃げる気力すらなくなって床に寝転がるだけで終わってしまったっけ
そんなきびしい夏を乗り越えてきた自分がただの掃除で熱中症になるとは!
もう若くないんだなぁ
悲しいなぁ
自由に自分の足で歩けるのもあと15年くらいだろう。
今こそやりたい事をやり尽くしてみよう。
熱射病で日陰に座り込みながらそんな事を考えた。