床屋に行くのが憂鬱だ。
デブで汗かきだからせめて身だしなみを整えて不潔感を出さないように髪の長さには気をつけている。
重ねて言う。
床屋に行くのが憂鬱だ。
己の醜さを映し出すあの大きな鏡が嫌。
見たくないからずっと目をつぶっている。
ガマの油売りの口上で
金網の上に四角四面に鏡を立ててガマを入れる。
ガマは鏡に写る己の醜さにタラーリタラリと脂汗を落とす。それを煮詰めたのがこのガマの油だ
まるで床屋での私の姿のようだ。
タラリと流れる脂汗
集めてデブの油なんて名前で売り出すか!
それにしても女性が使う三面鏡ってすごい。
あと一面あれば正にガマの油だ。
やはり容姿に自信のない女性は使わないのか?
あと街中で鏡やガラスに映った自分の姿が不意に目に入る事がある。
「何か嫌な物見ちまったな」
そんな気分になる。
「男には、2種類の男がいる。俺か、俺以外か。」
最近人気のカリスマホストの名言だがこの人の別の名言で
「つまらないテレビを観るくらいなら、鏡に映った自分を眺めるほうが楽しい」
凄いなぁ
私の床屋での感想の正反対だ。
この位強いメンタルで生きたい。
ついでにこの人の名言をもう一つ
「ローランドが下を向くのは
出勤前に靴を履く時だけさ」
こんな事を言える男になってみたい!